SYU-KATSU SPICES就活に役立つ話題集

シゴトビトの言葉学

[第28講] 盛岡地区広域消防組合 盛岡中央消防署 消防士長 救急救命士 本城綾子のコトバ

毎月1回開催の「しごとトークカフェ」。そこで社会人のゲストが語る、働き方、暮らし方、生き方とは?岩手で働く社会人たちからのメッセージを「シゴトビトの言葉学」として紹介します。28-title

消防の仕事はチームワークが大切。消防士は採用後の半年間、岩手県消防学校で学ぶ。6人一部屋で班をつくり、朝6時から夕方まで授業があり、終了後は班ごとに補習し、実技の訓練をする。実際の勤務では、午前9時から翌日午前9時までが当番で、同僚とは24時間一緒。そんな仲間意識が救急や救助、火災出動などの現場で役に立つ。自分は女性で非力。そんな苦手なことがあっても、互いに補い仕事を成し遂げる。消防署はそんな職場だ。

デスクワークが苦手でも

高校時代は柔道部で、全国レベルの部活で体力と精神力を鍛えた。そのころ「事務の仕事はあまり好きではなく、体力勝負の公安系の公務員になりたいと思った」。大学時代の就活で、岩手県警や自衛隊、刑務官などを受験。消防組合なら異動の範囲が決まっており「どこかに定住できるのでは」と就職を決めた。意外だったのは、事務仕事が多いこと。周囲の手助けも受け、不得意でも「なんとかやっている」。山火事など大規模な災害時には不眠不休で仕事をしている。「24時間戦えますか」の世界で「本当に体力、特に持久力は必要」

人の命にかかわる仕事

「会社で勤務中の男性が心肺停止になった」。119番通報を受け現場に急行する。駆けつけると、同僚が社内にあったAEDを取り付け、一度電気ショックを与えていた。蘇生のための措置をすると「ウ、痛い」と意識を回復。早期発見、早期措置の大切を痛感した。「盛岡中央消防署には女性の救急救命士は私だけ」。男性恐怖症の女性や妊婦ら、女性救急救命士ならではの活躍の場も少なくない。救急救命士は医師の指示を受けながら、医療行為をする。心肺停止や出血性ショックの方には点滴や気道確保のための挿管などもする。医師とのコミュニケーションは搬送先の確保などでも大切だ。

和気あいあいの職場

当番のとき、食事は若手が作る。ラーメンは煮干しや鰹節を材料にだしから作るのが盛岡広域消防の伝統。そんなことが一体感を高め、仕事にも役立つ。24時間勤務の中では、靴の磨き方やベッドのシーツの整え方を先輩から指導されることも。「社会人としてのマナーも身につく」。家族的な雰囲気で助け合い、市民の安全、安心を守っている。

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盛岡地区広域消防組合:
盛岡市、八幡平市、滝沢市など3市5町が設立した。管轄面積は約4,500平方㍍で全国2位。職員定数542人。119番受理などのセンター機能は盛岡駅西通の消防本部(盛岡中央消防署と同じ建物)にある。

本城 綾子(ほんじょう・あやこ):
大学卒業後、2005年盛岡地区広域消防組合入り、盛岡西消防署、盛岡南消防署などを経て2017年から盛岡中央消防署勤務。救急のほか火災出動などでも活躍中。

\本城さんの言葉を聞いた、参加者のコメント/

・救急救命士の仕事について詳しく知る事ができました。この職業の皆さんが昼夜を問わず任務に当たっておられるからこそ、私達は安心して生活ができていると思います。

・24時間通しての勤務体制の具体的な話や、仮眠をとっている時、起きた時の服の整え方まで細かく配慮をしなければならないことなど、前職では体験できなかったことを聞けたので良かったです。

・消防の仕事で働く女性が増えているというのは聞いたことがありましたが、働く方から具体的に話を聞くことができて、より一層理解が深まりました。

 


「しごとトークカフェ」は2010(平成22)年度にスタート。本城さんは123人目のゲストでした。
過去の様子はジョブカフェいわての施設内に常設のDVDで閲覧できます。